5.エアコンプレッサー

エアコンプレッサーの開発時は、ポンプ効率、振動、騒音、放熱、知能、サイズなど、多くの指標をどうバランスさせるかが課題でした。

 

当初のデザイン案は、円筒形でありながらコンパクトなストレートシェイプ。

しかし、エンジニアリングプロトタイプ全体を開発すると、製品は小さく美しく、自転車やバイクなどの小さなタイヤの空気入れには適していますが、大きな車のタイヤの空気入れには時間がかかりすぎたのです。

 

そのため、ポンプのシリンダー、ピストン、ギア部品、モーターなどの設計を何度もやり直しましたが、結局、既定の容積では思うような効果が得られず、2カ月以上かかっていたストレートタイプのインフレータポンプの開発は断念しました。

 

そこで、これまでの経験をもとに、シリンダーの口径を大きくし、ピストン、ギア比、モーターを最適化するなど、外観や内部構造の設計をやり直しました。

放熱経路の設計も見直し、最終的には、振動、騒音、放熱の設計基準を満たしながら、ほとんどのタイヤを0気圧から従来の2.5気圧まで3~8分で膨らませることができる量産型ポンプを完成させることができました(※中国製造の自動車によるテスト)。そのほか、上部にはLED照明を搭載して夜間の空気入れも容易にできるようにしました。

さらに、使いやすさを高めるため、ポンプの回路方式を車、バイク、自転車、ボールなど4つのモードで設計し、パラメーターはデフォルトで最もよく使われる値に設定しました。 これにより、膨らませたい製品に対応するモードを選択することで、ワンクリックで空気入れができるようになりました。

また、高精度のタイヤ空気圧センサーを内蔵し、製品の空気圧が設定値に達したことを感知すると自動的に空気入れを停止するため、空気入れの効率、使い勝手、安全性を大幅に向上させることができます。

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